CROSS TALK
Vol.

04

ITの取り組みと
自律型人財育成

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MEMBER

佐野元彦

代表取締役社長

藤田良彦

佐野薬局広面店薬局長・ブロック長兼務

阿部南美

佐野薬局本店 3年目薬剤師

聞き手

佐々木駿

佐野薬局城東店・新卒採用・広報業務

佐々木

佐々木

Vol.03では、サノ・ファーマシーの強み、地域貢献についてお伺いしてきました。
Vol.04では、同じ強みの部分ではありますが、「IT・情報共有」についてと、「教育・人材育成」の2つについて伺って参ります。

まず、佐野社長にお伺いしたいのですが、「IT・情報共有」について、導入されたタイミングや理由について教えていただけますでしょうか?

サノハチ

サノ・ファーマシーのIT活用と情報共有についてお聞かせください。

佐野

佐野

サノ・ファーマシーでは、お客様の良い事例を定期的に社内で共有する委員会を行なっています。

導入前は、委員会に参加しているメンバー自身が考えた事例のみを、その場で話をし、その成果物を薬局長会議で共有し、薬局長が薬局に持ち帰って、薬剤師のみんなに伝えていました。
ですので、時間と手間がかかっていましたし、しっかりと落とし込まれていなかったのかもしれません。
そんなこともあり、iPadを全社員に持ってもらうタイミングで一緒にグループウェアを導入しました。

佐々木

佐々木

ipadを全員に持たせてもらうのは私も驚きでしたが、事例の共有の他に理由はございましたか?

佐野

佐野

導入を決断したのは、薬局が増えてきた時でした。
その時に思ったのが「一人の経験を、みんなで共有するのが薬局を展開していくことの強み」、「仲間がいることが強み」だと思ったんです。
いかに共有するか、蓄積するのか。環境整備は必須だと感じたのがきっかけでした。

佐々木

佐々木

藤田さん、教育を担当する立場として、ITや情報の共有についてどうお考えですか?

藤田

藤田

サノ・ファーマシーの新人教育の特長でいうと「事例の共有」です。
新卒入社後間もない頃は当然ですが、できる仕事のボリュームは小さく、質もあまりいいものではありません。

そういう時こそ、システム等で事例を見せながら教育していっています。「こういう提案をして、結果こうなったよ」という事例や、トレーシングレポートなどの実績を見せています。
若手のみなさんは行動力と吸収力があるので、積み重ねていくことでどんどん成長していってます。

佐々木

佐々木

先日、学術委員会で阿部さんが作成したパーキンソン病のプレアボイド報告(処方箋が届いた段階で、患者に悪影響がないかということを医師に連絡をして、未然に防いだ事例を収集している)が選ばれていましたね。

サノ・ファーマシーでは、学術委員会だけではなく、会社の”ナレッジ”というツールを使って社内全員に共有もしています。

阿部

阿部

サノ・ファーマシーのナレッジには、良い事例が次々と共有されていくので、それを見ていくと、こういう書き方をすればいいんだとか、困った時に参考にできる事例がたくさんあるので、本当に助っています。

佐々木

佐々木

阿部さんは、入社3年目ですが、ご自身の成長について、どう感じていますか?

阿部

阿部

もっと知りたいと思って働いていると、たまに周囲のことが見えなくなったり、1歩進んでも、1歩戻ってしまうような状況の時もあります。
そういう時は、初心に立ち返って、以前できたことを思い出し、患者さんとの会話を通して、困りごとの真意は何のか?解決策をいくつか用意できるように勉強をくりかえしています。

佐野

佐野

それって共感できます。能力も、技術もそうですけど、直線的にとか曲線的ではなく、階段状になっているんですよね。登っていると、色んなところで悩んで立ち止まると、必ず踊り場があるんだよね。その踊り場の時間を乗り超えたとき、1段上がり、ステージ・レベルが1つ上がる。

その踊り場の悩んで解決して乗り越えるところが大事です。阿部さんみたいに、自分で納得するまで突き詰めて、解決していくのが成長につながっていると思います。

サノハチ

「自律型人財育成」をサノ・ファーマシーでは進めていますが、具体的にはどんな内容なのかお聞かせください

藤田

藤田

ブロック長制度ができてから、社長からいつも共有いただいています。
サノ・ファーマシーでは毎年全員に個人目標を立ててもらっています。

目標に向かって何をすべきか、毎月面談もやっています。

個人目標、店舗目標に対して、何が上手く行って、何がダメだったのか、次何しよう、という風に繰り返し話を聞くだけで、自ら考え、自ら行動する。という自律型の人財になっていくということです。
面談はブロック長だけではなく他のスタッフにも入ってもらい、トライしてもらう、ということを繰り返してます。

佐野

佐野

これは、コーチングの手法と一緒です。まずは自身で気づいてもらう。自分で考えて、こういう風にしなきゃいけないなと思って、行動に移して初めてワンステップあがっていく。

考えて気づきを得ていく。自分の中に落とし込むというか、人から指摘されるのではなく、自分自身が思い、悩んみ、考え、「あ、これやってみよう」とチャレンジして、クリアすることでモヤモヤ感から突破できるようになる。それがが自律型人材だと思います。

佐々木

佐々木

スタッフによっては、吸収力やスピード感が違うと思いますが、その辺はいかがでしょうか?

佐野

佐野

それは、一人一人違うと思います。阿部さんと同じ3年目でも、それぞれの経験や薬局の環境、個人が持っている資質で、一つのことを極めるのに、すぐできる人もいれば、3ヶ月、8ヶ月、10ヶ月かかる人もいると思います。人によってスピードは違うものです。人それぞれのスピード感でいいと思います。

ブロック長、薬局長には「働いてくれているスタッフ一人一人の成長をサポート役に徹するのがブロック長、薬局長の最大の役割ですよ」ということをお願いしています。
手取り足取り指示・指摘するのではなく、いかにして「気づいてもらえるか」にポイントを置いて、考えてもらいサポートに徹してもらっています。

藤田

藤田

成長スピードもそうですが、行動の熱源ってみなさん違います。患者さんのために尽くして「ありがとう」と言われて嬉しいと思う人、知識を深めてプレアボイドで実績を積むことが嬉しいと思う人もいます。

店舗目標だけではなく、個人目標を立てているというのはすごくいいことだと思います。それを見て、サポートする側もその人のペースに合わせて、どういうアドバイスをするのかを考えられるのも良いと思っています。

佐々木

佐々木

サノ・ファーマシーの評価制度や人事評価はどうなっていますか?

佐野

佐野

サノ・ファーマシーでは、人事評価という言葉を使わないで「人財育成アセスメント」と呼んでいます。

「アセスメント」と呼んでいるのは、他と比較して評価するのではなく、自分の立ち位置がどこにあって、その人の成長スピードやキャパに合わせ、一人一人に合わせて、オーダーメイドで考えていくということです。あくまでも本人に気づいてもらいたいのは現在の状態で、比較するのは仲間ではなく、「過去の自分」、「今の自分」、「将来の自分」です。

阿部

阿部

この前、アセスメントリストのフィードバックがありました。上がった項目、下がった項目がありました。それぞれの理由を確認することで、現在の立ち位置の確認、自分自身を見つけ直すことができるので、とても良い制度だと思っています。

佐々木

佐々木

阿部さんは、新卒入社で活躍されていますが、今後どのように成長していきたいと感じていますか?

阿部

阿部

何が原因でそういう問題が起きているのか?どうすれば解決できるのか?正しい知識を持って、解決できるような薬剤師になりたいと思っています。

相談してくださる方は、具合が悪かったり、心配事があったりするから、頼って来てくださっているので、一つでもためになることをお伝えして、気持ちの面で少しでも元気になって帰っていただけるようにと思っています。私が不安そうに「こうだと思います…」と対応してしまうと相手も不安になると思うので、しっかりとした知識と経験に基づいて自信をもって対応できるようになっていきたいなと思っています。
そのためにも、観察力、洞察力、知識を磨いていきたいと思っています。

佐々木

佐々木

頼もしいですね。一緒にがんばっていきましょう。

サノハチ

最後に就職活動している学生さんに何か一言メッセージをお願い致します。

阿部

阿部

自分の就職活動の時期はコロナ禍だったので、訪問して直接話を聞くことができませんでした。ですので、気になっている会社には直接訪問して話を伺うことが重要だと思っています。

サノ・ファーマシーで働き続け、学生のみなさんから見て、魅力的な会社に見えるように私もがんばっていきたいと思います。

藤田

藤田

就職活動をしていて、悩んでいることがたくさんあると思いますが、ぜひ、その悩みを聞かせてください。私たちの魅力も直接お伝えできればと考えております。
佐野薬局を一緒に回って見て、若手のスタッフと話をすることもできます。そして、サノ・ファーマシーを選んでもらい、一緒に成長していきたいと思っています。

サノ・ファーマシーグループでお待ちしております。

佐野

佐野

サノ・ファーマシーのスタッフは、仕事の能力を高めるために一生懸命だし、サポートしていく仕組みは会社として用意しています。
女性は当然ですが、男性の育休取得率はものすごく高く、とりやすい環境だと思います。

人間性・能力・人柄は会社の風土です。素晴らしい先輩たちだらけなので、サノ・ファーマシーに身を置くことで、自然とそういうふう人に成長していくと思います。
全社一体となって、能力も人柄も両方伸ばしていきます。

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